こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」です。
「インビザラインの治療期間はどれくらいかかるのか?」と疑問をおもちの方もいるでしょう。インビザラインに限らず矯正治療は少しずつ歯を動かす治療のため、最低でも数か月かかります。
また、治療計画よりも治療期間が延長になることもあるのです。計画どおりに治療を終わらせるためには、前もって治療期間が延長になる原因を知ることが重要といえます。
今回は、インビザラインの治療期間について詳しく解説します。治療期間が延長になる原因や計画どおりに治療を終わらせるためのポイントについても解説しますので、これからインビザライン治療を開始する方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザラインの治療期間
インビザラインの治療期間の目安は、以下のとおりです。
- 全体矯正(成人):2~3年程度
- 部分矯正(成人):3か月~1年程度
- 小児矯正:6か月~2年程度
インビザラインには小児矯正を含めて6種類あり、それぞれの治療期間は以下とおりです。
<インビザラインの治療期間>
パッケージ | 治療期間目安 | 特徴 |
---|---|---|
インビザライン・エクスプレス | 3~6か月程度 | ・最小限の部分矯正対応 ・マウスピースの枚数は7枚まで |
インビザライン・ライト | 6か月~1年程度 | ・歯列の気になる部分だけ対応 ・マウスピースの枚数は14枚まで |
インビザライン Go | 5~10か月程度 | ・軽度の症例に対応 ・マウスピースの枚数は最大20枚まで |
インビザライン・モデレート | 7か月~1年半程度 | ・軽度〜中程度の症例に対応 ・マウスピースの枚数は26枚まで |
インビザライン・コンプリヘンシブ | 1年半~3年程度 | ・軽度〜重度の症例に対応 ・マウスピースの枚数に制限なし |
インビザライン・ファースト | 6か月~1年半程度 | ・広範囲の症例に対応 ・マウスピースの枚数に制限なし |
インビザラインの治療期間を左右する要因
インビザラインの治療期間には幅があり、同じような治療内容でも患者さんによって異なります。
インビザラインの治療期間を左右する要因は、以下のとおりです。
抜歯の有無
歯が並ぶスペースがない場合は、抜歯をすることもあります。抜歯をすると歯を動かす範囲が大きくなるため、それだけ治療期間が長くなるのです。できれば抜歯をしたくないと考える方も多いでしょう。
しかし、抜歯をしないで治療すると、歯がきれいに並ばないことや、噛み合わせが悪くなることがあります。いずれにしても抜歯の判断は慎重に行う必要があるでしょう。
年齢
矯正治療では、歯の土台となる骨の吸収と再生を繰り返すことで歯が動きます。そのため、代謝がよい若い方のほうが治療は早く進むのです。
歯並びの状態
歯並びの状態もインビザラインの治療期間を左右する要素の一つです。大きくねじれている歯を矯正する場合や奥歯を大きく動かす必要がある場合は、治療期間が長くなります。
一方で、歯を動かす距離が短い軽度の症例であれば、治療期間は短くなるのです。
インビザラインの治療期間が延長になる原因
治療開始前に綿密な治療計画が作成され、歯の動きだけでなく治療期間も予測します。
しかし、当初の計画よりも治療期間が長引くことも少なくありません。
インビザラインの治療期間が延長になる原因は、以下のとおりです。
歯周病や虫歯になった
インビザライン治療中に歯周病や虫歯になると、治療期間が延長になることがあります。歯周病や虫歯の治療が優先されるためです。
歯周病や虫歯の治療が終わるまでの間、インビザライン治療を中断しなければなりません。歯周病や虫歯の治療後にインビザライン治療が再開となるため、治療期間が延長になるのです。
食事や歯磨きの際はマウスピースを外せますが、しっかり歯磨きできていない場合や、マウスピースを着けたまま甘い飲み物を飲んでいる場合、通常よりも虫歯や歯周病のリスクが高まります。
マウスピースの装着時間を守っていない
インビザライン治療中は1日20~22時間以上、マウスピースを装着する必要があります。つまり、ほぼ一日中マウスピースを装着することを想定しており、外していいのは食事と歯磨きのときのみです。
長い時間、マウスピースを外した状態が続くと、計画どおりに歯が動きません。その結果、治療期間が延長になるのです。
マウスピースを正しく装着していない
インビザラインではマウスピースを1~2週間に1回の頻度で交換しながら治療を進めます。交換したばかりのマウスピースは浮きやすいです。マウスピースが浮いた状態だと、歯が動きにくくなり、治療に支障が出るでしょう。
マウスピースを紛失・破損した
使用中のマウスピースや、これから使用する予定のマウスピースを紛失・破損すると、新たにマウスピースを作製する必要があります。マウスピースの作り直しには時間がかかるため、その分治療期間が延長になるのです。
マウスピースの紛失・破損には十分に注意し、万が一マウスピースを紛失、破損した場合は早めに歯科医院に連絡しましょう。
喫煙している
矯正治療はご自身の代謝能力が影響します。喫煙するとニコチンにより血液が収縮するため、代謝能力を低下させ、通常よりも治療に時間がかかるでしょう。
また、喫煙すると口内が乾燥し、細菌が繁殖しやすい口腔環境になります。口内に細菌が繁殖すると、虫歯・歯周病になりやすいです。上述のとおり、虫歯・歯周病になると、インビザライン治療を中断することになるため、可能であれば禁煙したほうがよいでしょう。
治療を計画どおりに終わらせるためには
インビザラインの治療期間が延長になると、通院回数が増え、費用の負担も増します。インビザライン治療を計画どおりに終わらせるためにはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
インビザライン治療を計画どおりに終わらせるために気をつけることは、以下のとおりです。
装着時間を守る
インビザラインのマウスピースは自由に取り外しができます。
しかし、治療中は1日20~22時間以上、マウスピースを装着しなければなりません。そのため、基本的には食事と歯磨きのとき以外はマウスピースを装着する必要があるのです。
着脱の管理は歯科医院ではできません。患者さんご自身の意識が大切なのです。
マウスピースの紛失・破損に気をつける
上述のとおり、マウスピースを紛失・破損すると作り直しになるため、治療期間が延長になります。そのため、マウスピースの破損・紛失には十分に気をつけましょう。
インビザラインのマウスピースは歯ぎしり・食いしばりによって破損することが多いです。歯ぎしり・食いしばりは無意識のうちに行なっていることが多いですが、歯ぎしり・食いしばりをしていることに気づいたら意識してやめましょう。
また、食事や歯磨きの際にマウスピースを外したら、専用のケースに保管してください。ケースに保管することで紛失を防げます。
正しくマウスピースを装着する
マウスピースを正しく装着しないと、歯に適切な力が加わらず、計画どおりに歯が動きません。上述のとおり、マウスピース交換直後は浮くこともあります。
マウスピースは正しい方法で装着し、歯にしっかり密着させることが重要です。マウスピースを装着する際は、マウスピースを両手で持ち、前歯から奥歯へと装着しましょう。
また、チューイーというシリコン製のチューブを噛むことで、マウスピースを歯にしっかりと密着させることができます。
セルフケアを徹底する
上述のとおり、虫歯や歯周病になるとインビザライン治療を中断することがあります。虫歯・歯周病の治療を優先するためです。その結果、治療期間が延長になることがあるため、虫歯や歯周病を予防するためにセルフケアを徹底することが大切なのです。
食事を終えたら、再びマウスピースを装着する前に歯磨きをしましょう。マウスピースのお手入れも重要です。
加えて、定期的に歯科医院でクリーニングを受けるとよいでしょう。セルフケアでは落としきれない汚れや歯垢などを除去してもらえます。ブラッシング指導を受け、正しい歯磨き方法を身につけるのもよいでしょう。
指示どおりに歯科医院を受診する
インビザライン治療中は1~2か月に1回の頻度で歯科医院を受診する必要があります。計画どおりに歯が動いているか確認するためです。また、口内トラブルが起きていないか確認し、必要に応じた処置が行われます。虫歯・歯周病の早期発見にもつながるでしょう。
まとめ
今回は、インビザラインの治療期間について詳しく解説しました。
インビザラインの治療期間は、歯並びの状態や抜歯の有無などによって異なります。虫歯・歯周病になった場合やマウスピースの装着時間を守れていない場合には、治療期間が延長になることもあるのです。
計画どおりに治療を終えるために、装着時間などの自己管理や虫歯・歯周病の予防を徹底しましょう。
インビザラインを検討されている方は、名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。