こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」です。
インビザラインは、透明なマウスピースを装着することで歯に力を加えて、歯並びを整える矯正治療です。アメリカのアライン・テクノロジー社が開発した矯正治療で、現在では世界各国の患者さまが治療を受けています。
矯正治療は1年半以上かかることもあるため、治療期間が長いことに不安を抱いている方もいるでしょう。インビザライン治療においても、できる限り早く治療を終わらせたいと思う方も少なくないでしょう。
今回は、インビザラインのマウスピースの交換のタイミングについて取り上げます。交換はどのくらいの頻度で行われるのか、交換のタイミングを早めてはいけないのかもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザラインの交換を早めることはできるの?
インビザラインのマウスピースの交換のタイミングは、歯科医師が治療計画に基づいて決めます。患者さまの勝手な自己判断で、交換のタイミングを早めることはおすすめできません。
ただし、治療計画よりもスムーズに歯が動いており、そのマウスピースでの歯の移動が完了していると歯科医師が判断した場合は、交換の時期を早められることもあるでしょう。その際は、次回以降の交換時期がいつになるかも説明があるので、新たな指示に従ってください。
インビザラインでは、患者さま自身がマウスピースを管理して治療を進めますが、歯科医師の指示に従わないと治療期間が延びてしまう可能性があるので気をつけてください。
インビザラインの交換を勝手に早めてはいけない理由
歯科医師の指示がない限りは、勝手にマウスピースの交換時期を早めないようにしてください。インビザラインのマウスピースを早く交換することで、以下のようなリスクが生じます。
治療計画が狂うため
早い時期に勝手に新しいマウスピースに交換すると、歯が十分に動いていない可能性が高いです。新しいマウスピースがしっかり装着できず、歯が計画どおりに動かなくなります。治療計画通りに治療が進まないと、治療期間が延長される可能性があります。
治療を早く終えたいという気持ちから交換時期を早める方もいますが、逆効果になることもあるでしょう。患者さま自身では分からないこともあるので、歯科医師の指示に従ってください。
歯並びが乱れる可能性があるため
治療計画通りに歯が動いていないのに新しいマウスピースに交換すると、歯並びがきれいに整わない可能性があります。前のマウスピースでの歯の移動が完了していない状態で新たな矯正力が加わることで、予定外の位置に歯が動くことがあるのです。
この場合、乱れてしまった歯並びを戻す工程が必要になります。治療計画を修正してマウスピースを追加することになれば、治療期間の延長や費用の増加につながるでしょう。
痛みを感じることがあるため
治療計画通りに歯が動いたうえでマウスピースを交換した場合は、はじめは少し違和感があってもいずれはマウスピースが歯に馴染みます。強い痛みを感じることは基本的にはないとされています。
しかし、治療計画通りに歯が動いていない場合、ある程度の時間マウスピースを装着しても、痛みがおさまらないこともあるでしょう。
歯や歯槽骨がダメージを受けることがある
治療計画と異なる状態で新たなマウスピースを装着すると、歯や歯槽骨にかかるべきではない大きな負荷がかかります。ダメージを与えてしまうことがあるので、歯を守るためにも交換は指示通りに行いましょう。
インビザラインの交換を早めるためにできること
意図的にインビザラインのマウスピースの交換時期を早めるのは難しいです。
しかし、スムーズに治療を進めることで、少なくとも治療が長引かないようにはできます。できる限り治療を早く終わらせるために、以下のポイントに気をつけてください。
1日20~22時間マウスピースを装着する
インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間装着することが重要です。少なくとも、20時間はマウスピースを必ず装着しましょう。
基本的には、食事と歯磨きの時以外はマウスピースを装着して過ごすことになります。
マウスピース装着時はチューイーを使う
歯に適切な矯正力をかけるためには、マウスピースをただ装着するだけではなく、しっかりと歯に密着させる必要があります。マウスピースが浮いている状態では、治療がスムーズに進みません。
特に、新しいマウスピースを装着する際は、マウスピースが浮いてしまうことがよくあります。マウスピースを装着する際は、チューイーを必ず使うようにしましょう。
歯の移動速度を上げる装置を利用する
特定波長に調整された光をお口の中に照射することで歯の移動を促進させる装置や、微細な振動を歯に加えることで移動を促進させる装置が存在します。これらを使うことで、治療期間の短縮につながることもあるでしょう。
しかし、装置の効果の判定は困難で、治療期間が実際に短くなることはあまりないので、過度な期待はしないでください。
インビザラインの交換日数はどのくらい?
インビザラインのマウスピースの交換日数は、7〜14日(1~2週間)が一般的です。インビザラインで歯が動く距離は、1ヶ月で1mm程度です。マウスピース1枚につき、0.25mmほど動きます。
治療の進み具合には個人差があるので、担当の歯科医師の判断によって4~5日でマウスピースを交換する場合もあります。
インビザラインの交換日数はどうやって決まる?
インビザラインのマウスピースの交換日数は、実際には患者さまによって異なります。交換日数を決める要因は、以下の通りです。
年齢
矯正治療では、顎の骨の吸収と再生によって歯を移動させます。そのため、若く代謝のよい方のほうが歯が早く動く傾向があります。若い方だと、交換時期が短くなるケースが多いです。
歯並び
目標となる歯の位置までの距離が長い場合、より細かく調整しながら歯を移動させる必要があります。歯並びの乱れが大きいほど、交換時期が長くなりやすいです。
歯周病の有無
歯周病を患っている場合、歯が動く速度が遅くなるので、マウスピースの交換時期も遅くなることが多いです。スムーズに矯正治療を進めるためにも、歯周病を予防することが大切といえます。
また、歯周病が進行していて歯茎や顎の骨の状態が良くない場合は、インビザラインに限らず矯正治療を受けられないことがあります。歯がグラグラしている状態では、矯正力に耐えられず歯が抜けることがあるためです。
マウスピースの装着時間
マウスピースの装着時間が不十分な場合、歯が計画通りに動かず、マウスピースの交換時期が遅くなってしまうでしょう。1日22時間以上装着できる方は、交換日数を減らせることが多いです。
インビザライン交換時に注意すること
インビザラインのマウスピースを交換する時期に注意すべき点は、以下の通りです。
チューイーを使用する
マウスピースがしっかり歯に密着するように、チューイーを必ず使用しましょう。上述しましたが、マウスピースを装着していても、歯としっかり密着していなければ十分な矯正力がかかりません。
計画通りに治療が進まない原因になるので、チューイーを使用して歯とマウスピースを密着させてください。
歯を磨いて清潔な状態で装着する
虫歯や歯周病になった場合、矯正治療を中断してそれらの治療を優先するケースがあります。マウスピースを装着すると、唾液の作用がうまく働かないことで虫歯や歯周病のリスクが高まるため、装着前に歯をしっかり磨きましょう。
マウスピースも水洗いして、口内とマウスピースが清潔な状態で装着することが重要です。
自己判断で交換時期をずらさない
歯科医院が患者さまの歯の状態に合わせて治療計画を立てているので、自己判断でマウスピースの交換時期をずらさないようにしてください。早く交換しても遅く交換しても、治療期間の延長につながる恐れがあります。
マウスピースを大切に扱う
マウスピースを傷つけたり破損したりすると、マウスピースを作り直すことになって治療期間が延長することがあります。紛失した場合も同様のリスクがあるので、外したマウスピースは専用のケースに入れて保管しましょう。
まとめ
インビザラインのマウスピースの交換時期を意図的に早めることは難しいです。
しかし、装着時間を厳守する、虫歯や歯周病を予防することによって、交換時期が遅れるリスクは軽減できます。交換時期を早めることができるケースもありますが、自己判断で時期を変更するのは避けてください。
インビザラインを検討されている方は、名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。