美しい顔貌は正常な呼吸と咀嚼で育ちます

こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」です。
本日はお子さんの美しい顔面の成長のために大事ことについてお話したいと思います。

顔面の成長について知っておきたいこと

顔面の発達時期

顔面の成長は6歳までに約80%が完了します。6歳から10歳までは成長が減速し、10歳から2回目の成長スパート(下顎骨の成長)が始まり、女児の場合は14才、男児の場合は17歳までに顎顔面の成長が完了します。
人間の赤ちゃんは様々な環境に適応できるように未完成の状態で生まれます。人間は十分な刺激を与えられることで脳、体が発育していきます。顎顔面も何もせずとも勝手に成長してくれるわけではなく、正常な発達には発育刺激が必要なのです。
では正常な顎顔面の発達とは何でしょうか?

正常な顎顔面の発達とは

顎の骨の場所を思い浮かべると歯の周辺をイメージしがちですが、実は上顎骨は鼻の骨の横まで伸びており、下顎骨も含めると顔面の大部分を上顎骨と下顎骨が占めています。
その為これらの成長が顔貌へ大きく影響を与えます。顎骨の正しい成長方向は上顎骨は前方に、下顎骨はやや前下方です。
ですが発育に必要な刺激が不十分、または誤った方向へ過剰な刺激にが与えられると上顎骨・下顎骨の劣成長、下方への過成長が引き起こされます。

正常に発育した顔面

①縦に短い
②横から見た時に前後が長い
③パーツが中心に集まっている

=顎顔面が前方に成長している

人間が美しいと感じる顔は正常に発育した顔面です。これは私たちのDNAに刷り込まれたもので大人も子供も誰が見ても美しいと感じるようにできています。

顔面の発達に必要な発育刺激

呼吸が与える影響

動物の正常な呼吸は鼻呼吸です。ですが様々な要因により、口で呼吸することが常態化することで顎顔面の発育へ悪影響を与えます。
鼻で呼吸をすると鼻の空洞に空気抵抗と圧力が加わえられます。この刺激は上顎骨の前方への成長を助けます。また舌の位置も重要です。口呼吸をしている=舌は下に位置しています。舌は安静時、全体が口蓋に接し上顎歯列弓に収まっている状態が正常ですが、口呼吸では舌は下にさがります。舌を口蓋に接したままだと口で息はできないからです。
舌が口蓋に接していれば嚥下をするたびに上顎骨へ圧力がかかり、前方への成長を促します。
人間は1日に約600~2000回嚥下をしています。すなわち、舌が口蓋に接していればそれだけの 回数、上顎に刺激を与えられると言うことです。

咀嚼が与える影響

正しい咀嚼は顎骨へ適切な成長刺激を与えるとともに顔面の血流を増加させ顎顔面を前方に成長させます。
「正しい咀嚼」は前歯で食べ物を噛み切り、口を閉じて左右両方の歯をバランスよく使い、奥歯で噛んですり潰して飲み込む一連の咀嚼運動です。
前歯で噛み取り奥歯までしっかりと使って良く噛むことが顎骨の成長刺激となります。
ですが、食事中の姿勢が悪い、丸のみや飲み物で流し込みよく噛んでいない、あまり噛まずに飲み込める柔らかいもの中心の食事をしていると噛む力と回数を減少させ、顎顔面の成長を妨げます。

まとめ

正しい呼吸と咀嚼が美しい顔貌を育てます。また顎骨が充分に広がれば自然と本来あるべき場所に歯も並び、整った歯並びを手に入れることができます。顔面の成長は6歳までに80%が完了しますが、その後も緩やかに成長は続きます。
お子さんが口呼吸をしている。よく噛めていない。と気づかれた際はできるだけ早期に改善することが重要です。

 

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