こんにちは。名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」です。
歯周病の治療費用は、症状の進行度や治療方法によって大きく異なります。予防や初期段階での治療であれば費用の負担が少ないですが、重度の歯周病になると外科的治療や再生療法など、より高度な治療が必要になりその分費用も高額になります。
この記事では、歯周病の進行段階ごとの治療方法と、その費用を詳しく解説します。
目次
歯周病の症状
歯周病は、進行段階によって異なる症状が現れ、適切な治療を怠るとさらに重度に進行することがあります。ここでは、主な歯周病の症状について解説します。
初期症状
歯周病の初期段階では、歯茎が腫れたり、歯磨き時に出血することがあります。この段階では、歯と歯茎の間にプラークや歯石がたまり、炎症が生じています。
痛みを感じにくいため多くの人が見逃しやすい症状ですが、放置すると歯周病が進行する可能性があります。
中期症状
歯周病が進行すると、歯茎が下がり歯の根元が露出し始めます。歯周ポケットが深くなり、さらにプラークが溜まりやすくなります。
歯茎が後退して歯が長く見えるようになり、口臭も気になり始めることが多いです。
重度症状
歯周病が重度になると、歯を支える歯槽骨が破壊され、歯がぐらつくようになります。歯茎の炎症が広がり、歯周ポケットがさらに深くなるので強い痛みを感じることもあります。
さらに悪化すると、歯が支えを失い抜け落ちる危険性が高まります。この段階まで進行すると、通常のクリーニングでは改善が難しく、外科治療が必要になることもあります。
歯周病が全身に及ぼす影響
歯周病が進行し炎症が広がると、歯周病菌が血流に入り、全身の健康に影響を与えることがあります。研究によると、歯周病は糖尿病の悪化、心血管疾患リスクの増加、さらには早産の可能性と関連があるとされ、早期治療と予防が重要です。
歯周病の治療費用[進行段階別]
歯周病の治療費用は、症状の進行度によって異なります。初期段階では低コストで治療が可能ですが、重度になると専門的な治療が必要になり、その分費用も高額になります。
ここでは、進行段階ごとの治療費の目安を解説します。
初期段階
歯周病の初期段階では、主に歯石やプラークの除去など、歯茎の炎症を抑える治療を中心に行います。歯石除去やスケーリングといったクリーニングには保険が適用され、1回あたり約1,000円から3,000円程度の費用がかかります。
軽度の歯周病の場合、基本的なケアを数回行うことで症状が改善することが多いです。負担の少ない治療費で対応できるでしょう。
中期段階
中期段階になると、歯と歯茎の間にできた歯周ポケットが深まり、さらに歯石がたまっているため、歯根に付着した汚れを取り除くルートプレーニングが必要です。ルートプレーニングにも保険が適用され、1本あたり約500円から1,000円程度かかるでしょう。
歯周ポケットの深さを軽減し、歯周病の進行を抑えることが目的です。
重度段階
歯周病が重度まで進行すると、歯槽骨が破壊されて歯がぐらつくようになり、通常のクリーニングだけでは対応が難しくなるため外科治療が必要です。外科治療にはフラップ手術や歯周組織再生療法などがあり、特に歯周組織再生療法は保険適用外の場合が多いです。
自費治療では1本あたり約5万円から10万円かかることがあります。フラップ手術は保険適用で1本あたり2,000円から3,000円程度ですが、部位数が多いと全体の費用が増加します。
抜歯と補綴治療
歯周病が進行しすぎて歯の保存が難しい場合、抜歯が必要になることもあります。抜歯には保険が適用され、1本あたり数百円から2,000円程度です。
抜歯後の補綴治療にはインプラントやブリッジ、入れ歯などの選択肢があります。
当院の歯周病治療
当院では、歯周病の原因となる悪玉菌を抑制するために、機械的清掃と並行して内服薬を活用する治療法を採用しています。さらに、短期集中で全顎的なスケーリング・ルートプレーニング(SRP)を行い、歯の表面や歯周ポケット内にたまったバイオフィルムを除去します。
治療は進行度に応じて3つのプランをご用意しています。軽度の場合は1回の治療で2万2,000円(税込)、中等度の場合は2回で3万3,000円(税込)、重度の場合は3回で4万4,000円(税込)です。
歯周病の治療費用[治療方法別]
歯周病の治療費用は、使用する治療方法によっても異なります。症状の進行度に応じて必要な治療法が選択され、一般的なクリーニングから高度な外科治療まで、治療内容によって費用が大きく変動します。
ここでは、当院では取り入れていない処置内容を含め、代表的な治療方法ごとの費用について解説します。
スケーリングとルートプレーニング
スケーリングとルートプレーニングには保険が適用され、1回あたり1,000円から3,000円程度の費用がかかります。特に歯周ポケットが浅い部分の歯石除去はスケーリングで行い、深い部分の汚れはルートプレーニングで対応します。
フラップ手術
フラップ手術も保険が適用され、1本あたり2,000円から3,000円程度です。広範囲に施術が必要な場合や複数部位に行う場合は、全体で数万円になることもあります。
歯周組織再生療法
歯周組織再生療法は保険適用外のケースが多く、自費で行う場合、1本あたり5万円から15万円程度です。症状の進行具合や使用する再生材によって費用は変動します。
骨再生療法(GTR法)
骨再生療法も保険適用外で、自費の場合1本あたり5万円から10万円の費用がかかります。高度な技術と専用の再生材が必要なため、高額になるケースが多いです。
抜歯と補綴治療
抜歯は保険が適用され、1本あたり数百円から2,000円程度ですが、抜歯後の補綴治療に別で費用がかかります。インプラントの場合は1本あたり30万円から50万円、ブリッジや入れ歯も自費であれば数十万円かかることがあります。
歯周病の治療費用には保険が適用される?
日本では、歯周病治療の多くが保険適用となり、治療費の負担が軽減されます。
ただし、重度の歯周病で行う歯周組織再生療法や骨再生療法などの高度な治療は、保険適用外になることが多く全額自己負担となります。使用する材料や技術が症例によって異なるため、高額な費用がかかることもあるでしょう。
保険の範囲内で対応できる場合も多いため、治療を検討する際には歯科医師に相談しましょう。
歯周病の治療費用は医療費控除の対象となる?
歯周病の治療費用は、医療費控除の対象となります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費の総額が一定額を超えた場合、超過分を所得から控除できる制度です。
具体的には、保険適用の治療だけでなく、自費診療である再生療法やインプラント治療も、歯周病治療として支払った費用であれば控除の対象となります。高額な治療費の負担を軽減することが可能です。
通院にかかった公共交通機関の交通費も対象ですが、自家用車のガソリン代や駐車料金は控除の対象外です。
申請には、領収書や交通費の記録が必要となるため、通院時の支払い履歴を保存しておくことが重要です。医療費控除を活用することで負担を軽減できるため、高額な歯周病治療を検討する際には利用を検討すると良いでしょう。
歯周病の治療費用の負担を抑える方法
ここでは、治療費を抑えるための具体的な対策を解説します。
早期発見・早期治療を心がける
早期の段階で治療を行えば、簡単なクリーニングやスケーリングで症状を抑えることができます。進行すると外科治療や再生療法が必要となり、治療費も高額になります。
定期的に歯科検診を受け、歯周病の兆候が見られた場合には早めに対処することで、治療費を大幅に抑えられます。
保険が適用される治療を優先する
歯周病治療には保険が適用される治療と、自費診療が必要な治療があります。できるだけ保険適用内の治療を受けることで、費用を抑えられるでしょう。
医療費控除を利用する
歯周病治療の費用は医療費控除の対象となるため、確定申告を通じて一部の費用を還付してもらうことが可能です。年間の医療費が一定額を超えた場合は利用できるため、治療費が多くかかる場合はぜひ利用を検討してください。
また、通院のための交通費も対象となるため、領収書や交通費の記録をしっかり保存しておきましょう。
定期メンテナンスで予防する
治療が必要になる前に、予防のためのメンテナンスを行うことも費用を抑えるうえで重要です。歯周病は進行しやすいため、定期的にクリーニングやメンテナンスを受けることで、症状の進行を防ぎます。
特に歯石除去や歯周ポケットのチェックを定期的に行えば、日々のセルフケアだけでは落とせない汚れを除去できます。
まとめ
歯周病の治療費は、進行段階や治療方法によって異なります。初期段階では低コストで治療が可能ですが、重度では高度な治療が必要となり費用も高額になります。
治療費を抑えるためには、早期発見・早期治療が重要です。日頃から丁寧に歯磨きを行い、定期的にクリーニングに通うようにしましょう。高額な歯周病治療を受けた際には、医療費控除の活用も有効です。
歯周病治療を検討されている方は、名古屋市天白区にある歯医者「医療法人IDG いちろう歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、健康なお口=健口から健康を創り出す歯科医院として予防を中心とした歯科医療を提供しています。予防歯科や小児矯正、マウスピース矯正だけでなく、虫歯・歯周病治療やホワイトニング、入れ歯、歯科ドックなども行っています。